監督便り Vol.33 2025 October

2025年12月28日

監督便り Vol.33 2025 October

拝啓 暑さもようやく和らぎ、秋を感じさせる季節となって参りました。
OBOGの皆様に於かれましては、益々御健勝のこととお慶び申し上げます。

新チーム始動
8月の早慶戦を経て、須崎遥也主将(商3・丸亀)率いる109代が新たにスタート致しました。
酷暑の夏を乗り越え、秋のシーズンに向けてしっかりと練習を積み重ねており、今後の学生の活躍に大いに期待しております。
そのような中、日吉グラウンドに於いて部員達にとって大きな刺激となる出来事がありました。
それは、世界陸上に出場する各国代表チームが、日吉を事前キャンプ地として使用した事であります。

世界陸上東京大会
今年は実に34年振りに東京で世界陸上が開催されました。
私が現役学生であった当時も、部員が大会の開会式や準備に駆り出されたことを思い出し、時の流れを感じます。
国立競技場が満員となり、日本中が陸上に注目した光景は、競技の素晴らしさを改めて示すものとなりました。
今回、チェコ代表選手団が日吉にて事前練習を実施し、選手との交流を通じて投擲ブロックの学生が直接指導を受けるなど、世界との距離を縮める貴重な機会となりました。
また、ブラジルやドミニカ共和国の選手も同様に日吉で調整を行い、跳躍ブロックとの交流を深めました。
その中で、チェコ代表を担当した現役学生からは
「彼らの活躍を、自国の選手のように誇らしく感じている部員は、私だけではないはずです。」
という言葉が寄せられました。まさに我々が目指す学生像を体現してくれた瞬間であり、選手団を受け入れて良かったと感じております。
競走部OBとしても嬉しいニュースが続きました。
小池祐貴さん(2018卒)が4×100mリレーの第一走者として出場し、見事6位入賞を果たしました。
また、豊田兼さん(2025卒)が400mハードルに出場し、地元開催の舞台で堂々たる走りを見せてくれました。
日本開催という特別な舞台で、競走部の先輩方が世界と戦う姿は、在学生にとっても誇らしい限りであります。

関東新人戦の成果
学生達も先輩に続けとばかりに、先週末の関東新人選手権において好成績を収めました。
・十種競技 髙橋諒(商2・桐朋) 大会新記録で優勝(関東インカレ二連覇中)
・100m 藤井清雅(総2・渋谷幕張)6位、金子晃司(環2・King’s College)7位
・200m 三宅陽立(環1・長田)6位
・800m 市村暸太郎(経2・志木)5位
・400mH 藤原聡太(商2・佐原)7位
・女子三段跳 喜久里彩吹(商1・那覇国際)4位
・女子七種競技 浅見姫菜(商2・駒場)3位

厳しい夏を経て、夫々が着実に力を付けてきた成果が現れており、来春の関東インカレで更なる飛躍を期待しております。

箱根駅伝予選会に向けて
そしていよいよ、10月18日(土)立川にて箱根駅伝予選会が開催されます。
夏合宿を経て磨いてきた走力を、どこまで発揮できるかが問われる重要な一戦です。
OBOGの皆様よりご支援頂いた合宿の成果を、この舞台で結果として示してくれるものと期待しております。
是非、現地に足をお運び頂き、現役選手達への温かいご声援を賜れれば幸甚に存じます。

結びに
新チーム109代は、世界と触れ合い、先輩の背中を追いながら日々成長しております。
これから始まる冬季練習では、より一層の基礎作りと鍛錬を重ね、来季の飛躍へと繋げて参ります。
今後とも変わらぬご支援、ご声援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

敬具

慶應義塾體育會競走部
監督  鹿又 理