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監督便り Vol.34 2025 November

秋も深まり、日吉の並木道も色付いて参りました。
去る10月下旬の All 慶應を以て108代が正式に引退し、8月より世代交代の準備を進めてきた須崎遥也(商3・丸亀)主将率いる109代が、名実ともに新体制として船出致しました。今年度新チームのスローガンは 「全勝せよ」 であります。
ここで掲げる「全勝」は、文字通り、六大学、関東インカレ、日本インカレ、早慶戦、同志社戦、箱根予選会
の六大会すべてに勝利することを意味すると同時に、「カツ」という語に複数の想いを込めています。

「克」 克己し競技に打ち込む
「括」 全部員が一括りとなり、勝利を掴む
「渇」 さらなる成長を渇望し、向上心を持って挑む
「喝」 個人競技の枠を超え、互いに喝を入れながら鼓舞し合う

これら四つの「カツ」を体現することで、真の意味での「全勝」を成し遂げようという強い決意が宿っております。

11月初旬には、新チームの新しい取り組みとして Team Building を実施致しました。
5〜6名を一班として全21班に分かれ、「競走部が強くなるためには何が必要か」をテーマに2週間議論し、各班が発表。最優秀班を表彰し、その案を新チームの指針として採用するというものです。新たな視座を共有する貴重な機会となり、部員一人ひとりの意識改革にも繋がりました。

また、副将2名は「全勝せよ」の実現に向け、今月より海外合宿に挑んでおります。
成沢翔英(環3・山梨学院)はケニアへ、倉田紗優加(環3・伊那北)はカナリア諸島およびチェコへと渡航し、夫々、個人のクラウドファンディングや安藤財団のご支援を受けて武者修行の場を得ました。こうした海外での経験は勿論、国内の他大学に武者修行に赴くことも大きな学びとなるため、今後も積極的に推奨して参りたいと考えております。

三田祭休みも明け、競走部はいよいよ本格的な冬季練習へと突入致します。
厳しい冬を工夫と精進を重ねて乗り越えた者だけが、来春に笑うことが出来ます。
部員一同、「全勝せよ」の旗の下、一丸となって鍛錬を続けて参りますので、変わらぬご支援とご声援を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。

競走部監督
鹿又 理

監督便り Vol.33 2025 October

拝啓 暑さもようやく和らぎ、秋を感じさせる季節となって参りました。
OBOGの皆様に於かれましては、益々御健勝のこととお慶び申し上げます。

新チーム始動
8月の早慶戦を経て、須崎遥也主将(商3・丸亀)率いる109代が新たにスタート致しました。
酷暑の夏を乗り越え、秋のシーズンに向けてしっかりと練習を積み重ねており、今後の学生の活躍に大いに期待しております。
そのような中、日吉グラウンドに於いて部員達にとって大きな刺激となる出来事がありました。
それは、世界陸上に出場する各国代表チームが、日吉を事前キャンプ地として使用した事であります。

世界陸上東京大会
今年は実に34年振りに東京で世界陸上が開催されました。
私が現役学生であった当時も、部員が大会の開会式や準備に駆り出されたことを思い出し、時の流れを感じます。
国立競技場が満員となり、日本中が陸上に注目した光景は、競技の素晴らしさを改めて示すものとなりました。
今回、チェコ代表選手団が日吉にて事前練習を実施し、選手との交流を通じて投擲ブロックの学生が直接指導を受けるなど、世界との距離を縮める貴重な機会となりました。
また、ブラジルやドミニカ共和国の選手も同様に日吉で調整を行い、跳躍ブロックとの交流を深めました。
その中で、チェコ代表を担当した現役学生からは
「彼らの活躍を、自国の選手のように誇らしく感じている部員は、私だけではないはずです。」
という言葉が寄せられました。まさに我々が目指す学生像を体現してくれた瞬間であり、選手団を受け入れて良かったと感じております。
競走部OBとしても嬉しいニュースが続きました。
小池祐貴さん(2018卒)が4×100mリレーの第一走者として出場し、見事6位入賞を果たしました。
また、豊田兼さん(2025卒)が400mハードルに出場し、地元開催の舞台で堂々たる走りを見せてくれました。
日本開催という特別な舞台で、競走部の先輩方が世界と戦う姿は、在学生にとっても誇らしい限りであります。

関東新人戦の成果
学生達も先輩に続けとばかりに、先週末の関東新人選手権において好成績を収めました。
・十種競技 髙橋諒(商2・桐朋) 大会新記録で優勝(関東インカレ二連覇中)
・100m 藤井清雅(総2・渋谷幕張)6位、金子晃司(環2・King’s College)7位
・200m 三宅陽立(環1・長田)6位
・800m 市村暸太郎(経2・志木)5位
・400mH 藤原聡太(商2・佐原)7位
・女子三段跳 喜久里彩吹(商1・那覇国際)4位
・女子七種競技 浅見姫菜(商2・駒場)3位

厳しい夏を経て、夫々が着実に力を付けてきた成果が現れており、来春の関東インカレで更なる飛躍を期待しております。

箱根駅伝予選会に向けて
そしていよいよ、10月18日(土)立川にて箱根駅伝予選会が開催されます。
夏合宿を経て磨いてきた走力を、どこまで発揮できるかが問われる重要な一戦です。
OBOGの皆様よりご支援頂いた合宿の成果を、この舞台で結果として示してくれるものと期待しております。
是非、現地に足をお運び頂き、現役選手達への温かいご声援を賜れれば幸甚に存じます。

結びに
新チーム109代は、世界と触れ合い、先輩の背中を追いながら日々成長しております。
これから始まる冬季練習では、より一層の基礎作りと鍛錬を重ね、来季の飛躍へと繋げて参ります。
今後とも変わらぬご支援、ご声援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

敬具

慶應義塾體育會競走部
監督  鹿又 理

監督便り Vol.31 2025 May

日中は初夏の陽気を感じる日も増えて参りましたが、夜はなお涼しく、過ごしやすい季節となっております。OBOGの皆様におかれましては、益々ご健勝のことと存じます。

5月8日から11日にかけて第104回関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)が、相模原ギオンスタジアムにて開催されました。結果は男子20点で14位、女子は8点で13位となりました。
本年度は厳しい戦いが予想される中、4年生のみならず下級生に至るまで強いプレッシャーの下で冬季練習に励み、本大会に臨みました。
中でも主将・大島琉偉(経4・慶應)が、4月の六大学対校戦で肉離れを負い、関東インカレの欠場を余儀なくされたことは、チームにとって大きな痛手でありました。

そのような状況下においても、十種競技の髙橋諒(商2・桐朋)が見事な戦いぶりで、同種目史上8人目となる連覇を達成致しました。髙橋は冬季練習開始前から「自分が優勝しなければ2部降格の可能性がある」との強い危機感を抱き、誰よりも覚悟を持って練習に励んでおりました。4月末の個人選手権では足の不調により無理をせず棄権し、関東インカレに照準を合わせて調整しての快挙でした。
又、プレッシャーを跳ね除けるような活躍としては、鈴木太陽(環4・宇都宮)の男子1500m3位入賞が挙げられます。1500mでの入賞は1992年の中村守さん(7位)以来、実に33年ぶりの快挙であり、本人にとっても予想を上回る好成績でした。この結果により、チーム全体の雰囲気も大いに盛り上がりました。
男子4×100mリレーにおいては、9チームが決勝に進出する緊張感の中、明治大学のフライング失格もあり、波乱含みの展開となりましたが、林明良(政3・攻玉社)、岩舩遙信(環2・新潟明訓)、中島叶雅(商3・慶應)、篠宮健吾(経4・慶應)の4名で見事にバトンを繋ぎ、7位入賞を果たしました。日本選手権リレー等では活躍が続いておりますが、関東インカレにおける4継の入賞は、2017年の山田穂高さん・永田駿斗さん・竹井郁哉さん・小池祐貴さんの代以来、8年ぶりとなります。
更に、3000m障害では安田陸人(商4・開成)が5位入賞。こちらも1999年の丸山博邦さん(6位)以来、26年ぶりの入賞となりました。
女子では、倉田紗優加(環3・伊那北)が槍投げで60m57の好記録をマークし、日本歴代10位、学生歴代5位という内容で二連覇を果たしました。先の学生個人選手権での悔しさを見事に晴らす内容でした。

今回の大会では、2日目の鈴木太陽の3位入賞を機にチームの士気が向上し、他の選手の力も引き出されましたが、最終的には男子20点で14位と、入れ替え戦の危機に直面する厳しい結果となりました。この結果を重く受け止め、1年後の関東インカレを見据え、シーズンを通して全員が危機感を持ち、冬季練習に繋げていく必要があると痛感しております。

尚、今回の関東インカレでは獲得した男子20点のうち、長距離ブロックが10点を挙げるなど、近年稀に見る構成となりました。これは、8年前に始動した箱根駅伝プロジェクトの成果が形となって表れてきたものと捉えております。今後は特定のブロックだけでなく、全体として得点できる体制を築き、陸上競技の“団体戦”としての醍醐味を、この対校戦で体現していきたい所存です。
陸上競技は本来個人競技でありますが、対校戦は、一人の力では勝つことは出来ず、夫々が積み上げた「1点」の集積が勝敗を分ける、まさに“団体競技に変わる瞬間”であります。今後も、こうした試合の価値と意義を、選手・スタッフ一同でしっかりと共有し、挑み続けて参ります。

次戦の日本インカレは6月5日から8日にかけて岡山県で開催されます。標準記録の締切が今週末に迫っており、それまでに各選手が仕上がりを見せ、しっかりと準備を整えて臨みたいと考えております。

最後になりますが、「試合中の欲しい物リスト」を通じて多くの方々より温かいご支援を賜りましたこと、また遠方かつアクセスの悪い会場にもかかわらず現地にてご声援頂いたOBOGの皆様に、改めて心より御礼申し上げます。

シーズンは始まったばかりではございますが、今後とも変わらぬご声援・ご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

慶應義塾體育會競走部監督
鹿又 理

■1500m
■4×100mリレー
■槍投げ
■十種競技
■3000m障害
■長距離

監督便り Vol.30 2025 April

徐々に春らしくなって参りましたが、OBOGの皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。

4月に入り全国から新入生が続々と入部し、一つ学年を上げた先輩たちもうかうかとしておられず、先輩となる彼ら彼女らの成長を期待したいところです。

4月5日、日吉陸上競技場にて第58回東京六大学対校陸上競技大会が開催され、慶應は男子総合3位、女子総合3位と、昨年と同じ順位でシーズンの幕を開けました。この大会はシーズン最初の公式戦として結果よりもチームの雰囲気作りや他校の仕上がりを確認する場と位置づけています。その中で男子5000mにおいて成沢翔英(環3、山梨学院)の塾記録を更新しての準優勝は今年の活躍を期待させるものになりました。

4月25日よりレモンガススタジアム平塚にて開催される全日本学生個人選手権では、本年ドイツで開催されるユニバーシティゲームズの代表選考会も兼ねる為、該当選手たちは集中して準備を進めています。

そして4月20日の参加標準記録の締め切りを以て、5月8日から11日に開催される関東インカレの出場メンバーが以下の通り決定しました。

■男子1部
100m :篠宮健吾(政4、慶應)中島叶雅(商3、慶應)、岩舩遙信(環2,新潟明訓)
200m :篠宮健吾、中島叶雅、林明良(政3、攻玉社)
400m :横井健道(法4、城北)、久保亮太(法3、志木)
800m :井上丈瑠(経4、長岡)、市村瞭太郎(経2、志木)
1500m :鈴木太陽(環4,宇都宮)、成沢翔英、野田大晴(経3、湘南藤沢)
5000m :佐藤瑞(政3、慶應)、成沢翔英
10000m :安田陸人(商4,開成)
ハーフ :関口功太郎(経4、宇都宮)、東叶夢(環4、出水中央)、弓田一徹(環2、法政二)
3000mSC :鈴木太陽、安田陸人
4×100mR:大越隆聖(商4、慶應)、田辺有希(環4、成蹊)、青木威朔(商3、須磨学園)、豊武尚浩(政3、慶應)、金子晃司(環2、King’s College)、藤井清雅(総2、渋谷幕張)
4×400mR:宮﨑航平(経3、豊多摩)、松下烈(理3、静岡)、久保埜敦己(経2、千葉東)、沼田直樹(法2、慶應)、長谷川滉(総2、駒場)、藤原聡太(商2、佐原)
走高跳 :須﨑遥也(商3、丸亀)
走幅跳 :辻湧作(環4、駒場)
十種競技:高橋諒(商2、桐朋)

■男子3部
200m :松本麗央(理M2、早稲田)
400m :松本麗央
三段跳 :三浦和真(理M2 、小山台)

■女子1部
100m :藤井南月子(環1、鷗友学園)
200m :藤井南月子
400m :坂本紗季(環1、福大大濠)
800m :仲子綾乃(総4、浜松西)、鴨下友織菜(環4、三鷹中等教育)
100mH :後藤若奈(環1、大分舞鶴)
400mH :藤井菜々子(法1、修猷館)
4×100mR:野村早希(法4、湘南藤沢)、清水美甫(環3、中大横浜)、玉置綾乃(文2、成田)、坂本紗季、藤井菜々子、藤井南月子
4×400mR:井上汐莉(法4、韮山)、鴨下友織菜、清水美甫、関口さら(環3、法政二)、小林華佳(法2、安積)、佐藤美空(総2、学法石川)
走高跳 :佐田那奈(看2、福岡雙葉)
走幅跳 :喜久里彩吹(商1、那覇国際)
三段跳 :佐田那奈、喜久里彩吹
やり投 :倉田紗優加(環3,伊那北)

残念ながら、主将の大島琉偉(経4、慶應)の名前は出場メンバーにおりません。六大学対校戦での肉離れにより今大会を欠場することとなりました。

部員から絶大な信頼を受け昨年から部を牽引してきた大島主将の無念を、同期や後輩たちがどのように受け止め、当日の試合で冷静なパフォーマンスを発揮できるかが試されます。出場する選手はプレッシャーを感じての出場となりますが学生対校は一人の力では勝ち切れません。選手一人が全てを背負う事は出来ず、それぞれの選手が自分の最大限の力を出し1点づつ積み重ねる事が大事であり、その積み上げた結果で関東インカレの順位が決まります。

大島自身が一番悔しく、やるせない思いを抱えていることでしょう。その思いを周囲が感じ取り、当日のパフォーマンスにつなげてくれることを期待しています。

関東インカレの1部で勝負するという誇りを胸に、過去の先輩たちが挑んできたこの大会に出場選手はもちろん、標準記録を突破できずスタンドで応援する者、サポートとして選手を支える者、すべての部員が一丸となって臨むことが大切です。

今回の開催地は神奈川県の相模原ギオンスタジアムと、アクセスがやや不便な場所ではありますが、多くの先輩方の声援が選手たちの力となります。この厳しい状況だからこそ、OBOGの皆様の現地での応援が選手を鼓舞してくれる事と思います。

ぜひ、現地での応援を宜しくお願いすると共に、今年度の競走部をどうぞ宜しく宜しくお願い申し上げます。

競走部監督
鹿又 理

 

監督便り Vol.29 2025 March

春の訪れを感じる季節となりました。日ごとに暖かくなり、競技場でも冬の寒さを乗り越えた選手たちが本格的なシーズンに向けて調整を進めています。

競走部の選手たちは、鹿児島や沖縄での春季合宿を終え、春のシーズンに向けて着々と準備を整えております。合宿を通じて各自が課題を見つめ直し、更なる成長に向けた手応えを得ることが出来ました。また、春季合宿ではOBOGの皆様から「合宿欲しい物リスト」に御寄付を頂きました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。皆様の御支援が、選手たちの環境向上に繋がっていることを実感しております。

3月15日には日吉にて長距離ブロックに興味を持つ高校生向け説明会を開催致しました。これはAO入試ではなく、指定校推薦や一般受験で慶應義塾大学への進学を目指す全国の進学校の高校生を対象としたものです。進学校の生徒は練習環境や学業の関係で高校時代に十分な結果を残せず、大学では陸上を続けないケースも少なくありません。然し、ポテンシャルがありながらも、現時点で結果を残せずに競技を諦めてしまう可能性のある高校生を対象とし、OBと現役が協力して候補者を探しました。
当日は関東のみならず、盛岡一、長野、高岡南、岡崎、多治見北、広島学院、小倉、諫早など、日本全国から高校生が集まりました。高校生30名強、保護者と先生20名強が参加し、熱心に話を聞いていただきました。その後学生や若手OBを囲んだテーブルごとの座談会では活発に質問をされていました。四年生の卒業後も、こうした将来有望な高校生が競走部に興味を持って下さることは誠に有難いことです。今後もこのような地道な活動を継続したいと考えておりますので、全国のOBOGの皆様にも是非御協力頂きたく存じます。

扨、3月22日(土)には、日吉協生館の藤原記念館にて納会が開催されます。四年間に亘り活躍した107代の四年生も、いよいよ卒業の時を迎えます。彼等の努力と成果を称える場として、17時より開催致しますので、お時間が御座いましたら是非御参加下さい。彼等が築いてきた伝統を受け継ぎ、新3年生以下の選手たちが今後どのような活躍を見せるのか、大いに期待したいところです。
また、同日10時30分より、日吉陸上競技場にて慶大競技会が開催されます。この競技会は、選手たちにとってシーズン初戦となる貴重な機会であり、多くの部員が出場を予定しております。納会の前に少し早めに日吉へ御越し頂き、学生の走りや競技の様子を御覧頂ければ幸いです。

今年は9月に東京で世界陸上が開催されますが、学生の中には7月にドイツで開催されるユニバーシティゲームスを目指す選手も多くおります。その中でも、十種競技での活躍が期待される髙橋諒(商1、桐朋)は、競技の特性上、多くの道具を必要とする為、棒高跳のポール及び槍投の槍の新規購入を考えております。つきましては、先輩方に御寄付を募らせて頂きます。ご協力いただける方は、以下の口座へお振込みください。

■競走部強化
寄付控除有:みずほ銀行 東京中央支店 普通 3275802
寄付控除無:みずほ銀行 東京中央支店 普通 3275810

また、御寄付を御検討中の方や個別にご質問のある方は、以下までご連絡ください。
監督 鹿又 理:osamu.kanomata@keio-tf.org
主務 山田 英志:eishi.yamada@keio-tf.org

また、十種競技はこれまで部員数が少なく、練習相手が不足する状況が続いておりましたが、現在は新4年に山田直弥(商3、清水南)、鎌形圭佑(経3、慶應)、新2年に五十嵐大輝(総1、川和)、大熊靖吾(環1、駒場)、小倉拓己(理1、南多摩)と、髙橋を含めた計6名が所属しております。彼等は皆で切磋琢磨しながら、遅くまで練習に励んでおり、目標である関東インカレ3名出場を目指しております。

4月5日(土)には、日吉グラウンドにて六大学対抗戦が開催されます。この大会は、大島琉偉主将(経3、慶應)率いる108代にとって、公式戦の初戦となります。本シーズンの行方を占う重要な試合となるため、是非OBOGの皆様にも御来場頂き、選手たちへ熱い御声援を送って頂ければ幸甚に存じます。

本シーズンも部員一同、目標達成に向けて精進して参りますので、変わらぬ御支援・御声援の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

競走部 監督
鹿又 理

監督便り Vol.28 2025 January

2025年も始まり1ヶ月が経とうとしておりますが、OBOGの皆様は如何お過ごしでしょうか。現役部員の全体集合は1月11日(土)となりましたが、1月2日、3日の冬の風物詩である箱根駅伝に慶應義塾のKマークを見れないのは寂しい限りです。次こそは全体集合を年始に出来るように活躍してくれる事を願うばかりです。その為にも将来のエースを発掘する高校生練習体験会を1月19日(日)に日吉で開催致しました。今年からリクルートは須崎遥也(商2、丸亀)、武田絋典(政2、駒場学園)、松下烈(理2、静岡)ら2年生を中心に自主的に高い意識を持ち、練習会から声掛けし、地区大会等にも赴き有望な高校生を獲得すべく活動しております。本年も地方大会では全国のOBOGの皆様のサポートを得ながら進めたいと思いますのでどうぞ宜しくお願いします。練習会には約160人の高校生が全国から集まり、多くの高校生が何かを感じ、慶應義塾に来たいと思うきっかけになればと願っております。高校生からは参加してみて改めて慶應義塾に興味を持ったという嬉しいコメントもあり、来季のAO受験、一般受験そして指定校が楽しみです。長距離選手だけを対象とした説明会も3月下旬に予定しており、ここでもOBOGの皆様にご協力頂ければ幸甚です。

1月上旬には早川浩先輩(1965卒)からご自身の早川書房1階のクリスティに中澤部長、細萱助監督と共に新年会にご招待頂きました。この会には三田体育会の對馬好一会長、奈蔵前会長、河添前競走部長、扇原先輩(1965卒)、岡松先輩(1967卒)、神津先輩(1982卒)、三浦先輩(1989卒)もご出席され、大先輩の当時のお話しから三田体育会の現在まで、沢山のお話をお聞きし改めて競走部、並びに體育會の結束を感じた次第です。
競走部に所属する事で現役時代の4年間だけでなく沢山の繋がりが生じ、長く太い関係が出来る事を知って貰うのも監督の仕事の一つと考え現役学生に伝えて参ります。

この時期は長距離以外は試合もなく冬季練習に励みますが、昨年も自己記録を更新し日本インカレでも準優勝した倉田紗優加(環2、伊那北)は関東学連主催のフィンランド合宿に1月下旬から参加しております。初の海外合宿で考え方や練習内容など陸上に関係した事に加え、文化や言語なども学んでくると意気込んで現地入り致しましたので、沢山の事を吸収し大きく成長して帰ってくる事を期待したいです。

学生たちは月末より試験期間に入り暫し身体を休め、代わりに頭を酷使し単位を取得した上で、2月より冬季練習最後の追い込みに入ります。今年は9月に開催される東京世界陸上の関係で5月に関東インカレ、6月に日本インカレ(岡山)と前倒しで試合が組まれており、通常よりも早めに仕上げなければならず、学生達も集中して練習が詰めているように感じます。春先からの活躍にご期待下さい。

2025年も現役一同精進して参りますので、ご支援、ご声援の程、宜しくお願い申し上げます。

競走部監督
鹿又 理

監督便り Vol.27 2024 December

本年も残すところ僅かとなりましたが、OBOGの皆様は如何お過ごしでしょうか。
学生たちは冬季練習真っ只中、来春の活躍に向け日々練習に励んでいます。

12月月初にチームビルディングをメインとした1泊2日の全体合宿を千葉リソルの森で行いました。大島主将率いる108代目がスタートして1ヶ月、スローガンである「此処ぞ、勝ち鬨」の意味を全員が再認識し立ち位置を確認致しました。途中、競走部公式戦6試合(六大学、関東インカレ、日本インカレ、早慶戦、同志社戦、箱根予選会)の内、大島主将よりどれも大事だが、やはり関東インカレを何よりも大事にしたいとのコメントもあり、改めて部員一同、2025年5月の関東インカレで勝ち鬨を上げる事を意識して参ります。

2024年も色々と御座いましたが、改めて以下の通り振り返ってみたいと思います。

1月 箱根駅伝100回大会開催。学連選抜は実施されず競走部からの出場選手無し。

2月 全体合宿@鹿児島 コロナ明け後の久方ぶりの練習に特化した全体合宿開催。

3月 日吉グランド改修工事終了。新生グランドは青いタータンとなる。

4月 六大学対校戦@日吉 男女共に総合3位。

5月 関東インカレ@国立 男子34点(12位)、女子14点(15位)。

400mH(豊田兼、環4、桐朋)、十種競技(髙橋諒、商1、桐朋)、女子槍投(倉田紗優加、環2、伊那北)の3種目で優勝。

6月 日本選手権@新潟 豊田兼が400mHで優勝、パリ五輪内定。

7月 早慶戦100回大会@日吉 男女共に惜敗。

8月 パリ五輪開催。400mHに豊田兼、女子5000mに樺沢和佳奈(2021卒)が出場。

パラリンピックでは高桑早生(2015卒)が女子走幅跳で5位入賞。

9月 日本インカレ@等々力 女子槍投で倉田紗優加が準優勝。

同志社戦@日吉 男子は勝利、女子は惜敗。

10月 箱根駅伝予選会26位。

11月 108代(大島主将、山田主務)本格的にスタート。

12月 2年振りにチームビルディングに特化した全体合宿実施。

本年も物心共にOBOGや関係者の方には大変お世話になり誠に有難うございました。
お陰様で上記の通り、好成績を収める事ができ、充実した一年となりました。
来年は更に飛躍出来る様、一層の精進して参りますのでどうぞ宜しくお願い申し上げます。
それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。

競走部監督
鹿又 理